1960年代に入ると多くのミリタリーガーメンツと同様に、ユーティリティトラウザーズにも大きくわけて2回のマイナーチェンジが施されました。 ©California Military Department Historical Collection まず1964年には、それまでS、M、L表記だった簡易サイジングが見直され、W32×L30といった実寸サイズが主流となるとともにウエストアジャスターを撤廃。さらに一部の例外を除いては前開きがボタンフライからジッパーフライに変更されました。 徴兵制の廃止とともに事実上志願制となった1975年には、ポリエステル混素材を採用した「デュラブルプレス」、つまりは当時の民生品と同様にノンアイロンを謳った制式名「OG-507」にその座を譲っています。 ©Digital-Commonwealth 一方でお役御免となった前任OG-107は民生市場へと大量流出し、わずか数ドルという優れたコスパから、皮肉にも反戦運動の急先鋒だった初期バックパッカーやオリジナルヒッピーたちに再評価されているのです。 ©SuperTopo ©Leena Krohn Part.1でも触れたようにフェローズの【PUPT1】も、あくまでOG-507以前、当時のヘビーデューティ第一世代にも愛された100%コットンサテン仕様の初期型と中期型にインスパイアされています。 (つづく)