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BLOG — ブログ

脱ワークとニーズの多様化

投稿者 : 白水健寛 on

ご無沙汰しております。前回の続きになります。1950年代にアウトサイダーのユニフォームと化し、東海岸一帯の名門校では着用が禁じられたと伝えられるブルーデニム。その長い歴史においても特に1960年代は重要な転換期のひとつに挙げられます。 まず特筆すべきトピックは海外進出です。戦後にヨーロッパやアジアなどへも輸出が始まったジーンズですが、'60年代に差し掛かると各国の服飾文化に大きな変化をもたらしました。中でもとりわけ英国のユース世代には絶大な影響を与えています。 ©ACE CAFE LONDON アメリカで興ったロックンロールブームがほぼタイムリーに飛び火した英国では、1950年代末から1960年代初頭にかけて街道沿いのカフェに集い路傍のバイクレースに興じる通称ロッカーズを筆頭に、多くのユースカルチャー/ストリートカルチャーが開花し、ジーンズはもはや本来の役割とは無縁の文化的アイコンとして機能していきます。 ©Keystone/Getty Images ©Gavin Watson その実、後に続くモッズやスキンズといったユースカルチャーにおいてもジーンズタイプの5ポケットパンツは欠かせないキーアイテムのひとつとなりました。また、細分化したライフスタイルに対応できるバリエーションの拡充も、特筆すべきトピックのひとつと言えるでしょう。それまで無骨なストレートシルエットが一般的だったジーンズにも多様化の波が押し寄せ、カラーデニムや異素材仕様、スリムフィットやブーツカットなどなど、あらゆるニーズにも対応できるようバリエーションの拡充が迫られました。 ©David McLane/New York Daily News旧き良きカウボーイライフ、裕福な都会のアッパー層、各国の粗野なユース世代など、網目のように細分化したライフスタイルをワーク由来のストレートデニムだけでカバーするのはさすがに無理があった、ということなのでしょう。余談ながら、あらかじめ生地を縮ませ防縮加工済みと銘打ったデニムパンツが登場したのも'60年代初頭頃、さらに長年ウエストテッドオーバーオールと呼ばれていたデニムパンツに初めて「ジーンズ」のネームが付けられたのも、同じくこの頃だったと言われているのです。(つづく)   今回はそんなジーンズ激動期を象徴する3本の定番モデルを時系列で紹介します。まず1本目はジップフライのカラーピケパンツ【488】です。 1950年代末から'60年代初頭、すでにブルージーンズに定着していた粗野なイメージを払拭すべく、多くのブランドからピケやサテンといった異素材仕様の5ポケットパンツが発表されました。生成りや白を基調としたこれらのカラーパンツは品行方正な東海岸の学生たちにも受け入れられ、やがて日本で興った和製アイビーブームにおいてもひとつのキーアイテムとなりました。 【488】はジーンズがカジュアルウェアとして定着した1960年代頃のスリムフィットなピケパンツをベースに、より日本人の体型に適したフィッティングへと洗練させたフェローズが誇る定番モデルのひとつです。 リベット補強の5ポケットなどジーンズの象徴的なディテールワークはそのままに、生地をブルーデニムからピケに、前開きをボタンフライからジップフライにそれぞれ刷新し、モダンな印象へとアップデートしています。 488 Price: 15,180yenSize: 28,30,32,34,36Material: Cotton100%Color: BEIGE, CHARCOAL, IVORY, NAVY, BLACK   続く2本目は通称66モデルをデザインソースとした【466SW】です。  ジーンズのさらなる大衆化が進んだ'60年代半ば、その通称通り1966年を境に、より生産性の向上を図るべく様々な仕様変更が加えられました。 ブランドの顔でもあるパッチが革から紙へ、ヒップポケットのステッチが綿糸からスパン糸へと変遷し、同じく隠しリベットが撤廃されカンヌキステッチが一般的になっていきました。 デニム地は縦糸にモンゴル産の超長綿を、緯糸にはアメリカ産コットンを使用し、濃色インディゴのみで染色することで前身となる【521SW】と比べ、より青味がかった当時の生地感を徹底再現。緩やかにテーパードをかけることでオリジナル同様クセのないシルエットを実現しています。 466SW Price: 16,280yenSize: 28,29,30,31,32,33,34,36(38,40: 18,480yen)Material: Cotton100%Color: One Wash   最後となる3本目は1967年、東部市場向けモデルとして独立品番を与えられたジッパーフライモデルの前身にあたる通称Zシリーズにインスパイアされた【405SW】です。 1960年代初頭、東部市場に向けて洗練を図ったZシリーズは、そのイニシャルが表すようにジップフライが何より特徴的なスリムフィットテーパードにして、世界で初めて防縮加工済みデニムを採用したモデルとしても知られています。股上を深めに再設計したことでヒップポケットが縦長となり美脚効果がもたらされ、タイト過ぎない絶妙なスリムフィットで急速にシェアを獲得していきました。 パッチは刷新以前のレザー仕様、一方でヒップポケットは隠しリベットからカンヌキステッチへ、ポケットステッチも綿糸からスパン糸へと刷新され、デニムパンツがジーンズへと完全移行する過渡期の意匠を再現しました。ジップにはオリジナルモデル同様にタロン社製42ジップを採用しています。 405SW Price: 21,780yenSize: 28, 29, 30, 31, 32, 33, 34, 36 (38, 40inch_Price: 23,980yen)Material: 13.5oz original selvedge denim Cotton100%Color: Denim

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'50年代、遂にデニムがファッションへと進出

投稿者 : 白水健寛 on

ご無沙汰しております。前回の続きになります。 1945年、長らく続いた大戦が終結すると、戦勝国アメリカは欧州列強に替わる次世代の覇権国となりました。 © GETTY IMAGES/SUPERSTOCK RM 伝統や格式、さらには出自や階級を重んじた欧州由来の様式美は次第に廃れ、より合理的かつ大衆的な“アメリカ式”のライフスタイルへと世界が一気に舵を切ったのです。とりわけ戦争で心身ともに抑圧されていたユース世代の反動は大きく、大量生産大量消費を原動力とする新世代の大衆文化、つまり現代へと続くユースカルチャー/ポップカルチャーの源流は、概ね戦後1950年代に胎動し始めました。中でも当時躍進目覚ましかった映画界と音楽界では、マーロン・ブランドやエルヴィス・プレスリーに代表される次世代のアウトサイダーヒーローたちが続々と生まれ、彼らが愛用したレザージャケットやジーンズが実用着や労働着から遂にファッションの文脈へと舞台を移していったのです。 ©Collection Christophel ©Shutterstock 以来、'50年代半ば頃には不良たちのアイコンから次第にデイリーウェアとしての市民権を獲得したジーンズながら、その粗野なイメージがエリート階級や名家の子息などに悪影響を及ぼしかねないと、 東海岸の名門私大やそれらを目指すプレップスクールでは着用を禁じる校則が敷かれるほど一時代を築いていくのです。(第4弾以降に続く)   そんなファッション黎明期にあたる1950年代のジーンズに着想を得たのが定番モデルの一角【521SW】です。 当時のヴィンテージデニムを惜しげもなく分解し、繊維の組織までも緻密に解析。全てにおいて忠実な完全再現を目指し、生地のみならずシルエットやフィッティング、当時ならではの象徴的なディテールワークにも徹底的にこだわりました。 大戦中に変更を余儀なくされたボタンフライやスレーキ、さらにヒップポケットのステッチが本来の仕様へと戻され、ミシンなど生産機器の進化から背面のベルトループは非オフセットな重ね縫いへと変遷。自然な縦落ちを描くようアメリカ産とオーストラリア産のコットンをバランスよく配合し、大戦モデル【451SW】よりやや軽い13.5オンス地を弱テンションで織り上げました。 旧織機ならではの弱めのテンションが生地の凹凸をより際立たせ、1966年頃まで採用されたレザーパッチや隠しリベットなどなど、オールドデニムパンツの王道にして頂点と評される傑作を我々の技術と情熱で現代に蘇らせました。  521SW Price: 21,780yenSize: 28,29,30,31,32,33,34,36 (38,40: 23,980yen)Material: Cotton100%Color: One Wash

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21AWのプロダクツ解禁です!

投稿者 : 白水健寛 on

21AWコレクションの全プロダクツが先ほどHPにアップされました。   さらなる詳細はこちら 先日から配布しておりますカタログと合わせてご覧ください。 こちらのオンラインストアにも順次アップ予定です。ご期待ください!

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2021 AUTUMN & WINTERカタログが完成しました

投稿者 : 白水健寛 on

ブランド創設30周年第一弾となったSSコレクションに続き、今秋冬もひとつの節目として原点回帰を目指しました。コンセプトは「Full Circle」ブランド立ち上げのきっかけとなったMA-1デュプリケーションを筆頭に志の起点へと再び立ち戻り、フェローズのあるべき姿を見つめ直しました。各種アニバーサリーモデルをはじめ、我々の原点でもあるミリタリーやワーク、あるいは現代的なライフスタイルに根ざしたデイリーウェアまで、この30年の集大成をぜひともご覧ください。そして、これからもさらに進化し続ける我々フェローズに、より一層ご期待いただけますと幸いです。

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厳しい物資統制が敷かれた時代の通称“大戦モデル”

投稿者 : 白水健寛 on

前回の続きになります。1930年代末、ようやく大恐慌の余波から脱したかに見えたアメリカでしたが、いつまでもデュードランチのノスタルジーに浸ってもいられない冬の時代に再び突入していきます。 © James Cox 1939年の英独戦争を皮切りに1945年まで続いた第二次世界大戦が開戦すると、多くの資源が軍需へ回され、庶民の生活にも当局による厳しい物資統制が敷かれました。 もちろん被服産業への影響も大きく、独自のディテールワークや各種特許で競い合っていたワークウェアも簡素化が余儀なくされ、大量生産可能な既製部材、あるいは余剰部材の使用が事実上義務付けられた時代でもあったのです。この統制下にあたる1942~1946年に製造されたジーンズたちは後に“大戦モデル"とも呼ばれ、今となってはその希少性から珍重される存在ながらも、当時はあくまで廉価的な位置づけで販売されたものでした。リベットなどの金属部材は極力排除が鉄則。ボタンフライにも安価なドーナツボタンの使用が義務付けられ、ポケット内部のスレーキも軍余剰のヘリンボーン地へと細部にわたって簡素化を迫られました。さらにブランドの象徴でもあるヒップポケットのステッチまでもが撤廃せざるを得ず、苦肉の策としてペンキで描き販売するブランドも現れるほどでした。(第三弾以降に続く)   そんな戦時下のヴィンテージアーカイブに着想を得たのが定番モデルの一角【451SW】です。 リベットなしのコインポケットやODカラーのヘリンボーンスレーキ、黒塗りのドーナツボタンといった大戦モデル独自のディテールワークを踏襲しつつ、ヒップポケットのバッファローホーンはペンキステッチが退色したあとでも形状が残るよう着抜加工で表現しています。 また先日ご紹介した【500SW】よりも0.25オンス肉厚な13.75オンスオリジナルデニムを採用しているのも、じつは大戦モデルへのれっきとしたオマージュです。 戦時中のため詳細な発表は当然ないものの、各国の識者たちは戦時下に採用されたデニム地が通常時よりもなぜかヘビーオンスであったとの見解を示しています。 線状ではなくあくまで点での色落ちを目指し、ムラ感を強調した独自開発のムラ糸は縦横ともに6.7番手を使用。縦横比で68本×48本の打ち込みからなる13.75ozのアメリカ産コットンで織られたデニム地に、ヴィンテージに見られる酸化したような風合いを表現すべく、サルファと赤みがかった濃色インディゴで染色しました。 当時の意匠に倣いセンターループもオフセット、各部補強には打ち抜きリベット、ややゴワつきのあるヘビーオンスデニムを採用し、戦時下のタフなデニムパンツを忠実かつ現代的に再現しています。   451SW Price: 21,780yen~Size: 28,29,30,31,32,33,34,36(38,40: 23,980yen)Material: Cotton100%Color: One Wash  

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